【書評】岩瀬大輔『入社1年目の教科書』(ダイヤモンド社、2011)

岩瀬さんの『入社1年目の教科書』を読みました。 僕は来年の春から社会人になります。それに備えるべく、売れている本書を読んでみることにしました。 岩瀬さんは、ライフネット生命の副社長を務めている方です。東大時代に司法試験に受かり、ボスコンに行…

【書評】川上量生『ルールを変える思考法』(角川EPUB選書、2013)

ルールを変える思考法 (角川EPUB選書) 作者: 川上量生 出版社/メーカー: KADOKAWA 発売日: 2013/10/10 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (1件) を見る

【書評】大野更紗『さらさらさん』(2013、ポプラ社)

大野更紗さんの『さらさらさん』を読みました。大野さんは『困っているひと』を出版し、一躍有名人になった人です。 大野さんはビルマ(ミャンマー)難民支援や民主化運動に関わり、大学院に進学します。そして、自己免疫疾患の一種である難病の皮膚筋炎と筋…

【書評】石津朋之『戦争学原論』(筑摩選書、2013)

石津さんの『戦争学原論』を読みました。「戦略」に興味を持っていて、評価も高かったこと、石津さんが防衛省防衛研究所の偉いさんだったことから、読んでみることにしました。 本書は戦争を学問として捉え、戦争とは何か?、戦争の原因、平和、戦争指導、国…

【書評】國分功一郎・古市憲寿『社会の抜け道』(小学館、2013)

古市さんと國分さんの『社会の抜け道』を読みました。古市さんは85年生まれの気鋭の社会学者で、國分さんは『暇と退屈の倫理学』を書いた売れっ子の哲学者です。そんな2人の対談とあって、どんな内容になるのか知りたかったので、読んでみることにしました…

【ボツ本】書評を断念した本を紹介する part3

ボツ本が溜まってきたので紹介します。今回も3冊です。 ①樋口裕一『「教養」を最強の武器にする読書術』(大和書房、2013) この内容で1400円は高いです。bookoffで100円なら買います。ただ、教養(ノンフィクション)を12の分野に分けて、それぞれの有名な本や読む…

【書評】藤崎憲治『昆虫未来学』(新潮選書、2010)

藤崎さんの『昆虫未来学』を読みました。市の図書館で何気なく面白そうな本を探していた時に見つけました。たまには植物や昆虫から学んでみるかと思い読んでみることにしました。 知らないことだらけでした。特に驚いたことを数点紹介します。 1点目は、70…

【書評】D・L・エヴェレット『ピダハン 「言語本能」を超える文化と世界観』(みすず書房、2012)

エヴェレットさんの『ピダハン』を読みました。スポーツの世界で優秀な選手が外国に移籍しても「言語」で躓いて、活躍できず帰ってくるという話を良く聞きます。その話を聞くと、「言語」はとても大切なんだな、と言うアホみたいな感想を抱くとともに、その競技が…

【書評】梅原大吾『勝負論 ウメハラの流儀』(小学館新書、2013)

プロゲーマーの梅原さんの『勝負論』を読みました。前著の『勝ち続ける意志力』はアマゾンのレビューが150以上も書かれたりと大好評になっていました。当然、僕も読みまして、面白かったので、本書も読んでみることにしました。 著者のウメハラさんは対戦型…

【書評】竹内一郎『ツキの波』(新潮新書、2010)

竹内一郎さんの『ツキの波』を読みました。本書は「ツキ」について阿佐田哲也(色川武大)さんの思想を引用しながら考えています。 ツキについて人は次のように考えている人も多いでしょう。ツキについて人は制御できない。だから「運命は神の考えるものだ。…

【書評】多田隆治『気候変動を理学する』(みすず書房、2013)

多田隆治さんの『気候変動を理学する』を読みました。 地球温暖化とCO2の関係について知りたかったことと、「古気象学」について勉強したかったので手に取りました。 本書はサイエンスカフェ(街中のカフェや喫茶店などのリラックスした雰囲気の中で、お茶や…

【書評】岡田斗司夫『僕らの新しい道徳』(朝日新聞出版、2013)

岡田斗司夫さんの『僕らの新しい道徳』を読みました。 岡田さんはレコーディングダイエット(僕は失敗しました。)やオタク代表のイメージがあり、そのなんだか面白そうな人の対談集を見つけたので買いました。また対談相手も、古市憲寿さん(社会学者)・開…

【ボツ本】書評を断念した本を紹介する part2

結構ボツ本が溜まってきたので紹介します。今回も3冊です。 ①真山仁『地熱が日本を救う』(角川oneテーマ、2013) 地熱発電の基礎知識を身につけるならば、良書です。しかし、地熱発電のデメリットの「温泉業界の反対」にどう反論するか?の根拠が薄く残念…

【書評】奥山清行『100年の価値をデザインする』(PHPビジネス新書、2013)

奥山清行さんの『100年の価値をデザインする』を読みました。奥山さんが「イタリア人以外で初めてフェラーリをデザインした人」ということを知っていたということと、『人生を決めた15分 創造の1/10000』や『伝統の逆襲』が面白かったことから、本書を読ん…

【書評】古屋将太『コミュニティ発電所』(ポプラ新書、2013)

古屋将太さんの『コミュニティ発電所』を読みました。題名に惹かれ購入しました。 古屋さんは認定NPO法人環境エネルギー政策研究所(ISEP)の研究員をされている方です。(ISEPのHP:http://www.isep.or.jp/) そもそもNPOとは何でしょうか?例えば環境や福…

【書評】日野瑛太郎『脱社畜の働き方』(技術評論社、2013)

日野瑛一郎さんの『脱社畜の働き方』を読みました。日野さんは「脱社畜ブログ」の筆者で、良くはてなのHPのトップに掲載されていて、その存在を知りました。僕は脱社畜ブログの新参の読者なので、詳しく氏の思想を知るために、本書を読みました。 書いてある…

【書評】日野行介『福島原発事故県民健康管理調査の闇』(岩波書店、2013)

日野行介さんの『福島原発事故県民健康管理調査の闇』を読みました。原発問題は興味を持っている分野なので、とりあえず読んでみることにしました。 県民健康管理調査とは、福島県のHPによると、 (引用開始)東京電力株式会社福島第一原子力発電所事故によ…

【書評】大治朋子『アメリカ・メディア・ウォーズ』(講談社現代新書、2013)

最近、新聞は紙媒体からニュースサイトに移行したり、記事の共有化などを進めたりとジャーナリズムが変化しています。そのような変化を丹念に取材し、メディアがどうなっていくか?を考察したものが本書です。アメリカが舞台となっています。 僕はジャーナリ…

【書評】辻村英之『農業を買い支える仕組み』(太田出版、2013)

最近、『(株)貧困大国アメリカ』『食の戦争』『食糧の帝国』などを読み(本ブログにレビューを書きました)、食に関して興味を膨らませていました。食糧の安定が国家の基礎であり、日本はそれがなってないらしいということを学びました。 「グローバルな現…

【書評】ジェイムズ・オーウェン、ウェザーオール『ウォール街の物理学者』(早川書房、2013)

読み物として秀逸。時間を忘れて読めます。「経済や市場の動きを予測する」ことに没頭した天才物理学者・天才数学者の「試行錯誤の物語」が面白いです。 僕は中学の時に『経済物理学の発見』という本を読んで、物理学が経済予測に活かされていることを知りま…

【書評】『週刊SPA!』原発取材班『原発依存国家』(扶桑社、2013)

本書は福島第一原発の事故後、「週刊SPA!」とWebサイトの「日刊SPA!」の原発関連記事を厳選して再掲載したものです。 個人的な意見ですが、週刊誌モノは話半分に聞いたほうが良いです。いたずらに感情を煽ったり、裏が取れないまま載せたりすること(本書に…

【書評】ロルフ・ドベリ『なぜ、間違えたのか?』(サンマーク出版、2013)

この書評を読んでいる暇があるなら、直ちに大きな本屋さんに行って、本書を買いましょう。1700円でこの内容は間違いなく買いです。面白いです。 話のネタに困っている人、大事な決断をする立場の人、学者、物書きにオススメです。 この本はsmoothさんの「マ…

【書評】フィフィ『おかしいことを「おかしい」と言えない日本という社会へ』(祥伝社、2013)

フィフィさんの『おかしいことを「おかしい」と言えない日本という社会へ』を読みました。僕が最初にフィフィさんを見た時は、日本語の上手い外タレで毒舌家というイメージを持ちました。そして時は経ち、日本の義務教育を受け大学を出ていることを知り、す…

【書評】ビートたけし・竹内薫『コマ大数学科 特別集中講座』(扶桑社、2013)

本書はビートたけしさんと竹内薫さんが数学の面白さ、映画の楽しさを語る本です。竹内さんとビートたけしさんが数学の問題を解いて、語り合っています。 僕は北野映画のファンでして、その世界の北野氏が映画を語るとあって購入しました。 読み終わってみる…

【ボツ本】書評を断念した本を紹介する

折角、本を買い、読んでも、書評をするには何かが足らない本がちらほらあります。その本が溜まってきました。そこで、なぜボツになったか?何が不満だったか?を書くことにしました。 ボツ本1:竹中平蔵『知っていると役に立つ世間話』(宝島社、2013) 簡…

【書評】池澤夏樹『終わりと始まり』(朝日新聞出版、2013)

『終わりと始まり』を読みました。著名な小説家である池澤さんのエッセーはどんな感じなのだろうか?と思い手に取ることにしました。 本書は朝日新聞の夕刊で月1回連載されているコラムを収録したもので、沖縄の問題や水俣病、電力問題について、その時々の…

【書評】エヴァン・D・G・フレイザー、アンドリュー・リマス『食糧の帝国』(太田出版、2013)

堤未果さんの『(株)貧困大国アメリカ』や鈴木宣弘さんの『食の戦争』を読む中で、現代の食糧事情や問題点はなんとなく理解できたものの、そこから何かを論じるにはまだ知識不足だと感じていました。そこで、歴史的に食糧はどのような役割を果たしたのか?…

【書評】木暮太一『カイジ「命より重い!」お金の話』(サンマーク出版、2013)

本書は漫画『カイジ』をネタに「お金」を学ぶ本です。 『カイジ』とは、「自堕落な日々を過ごす主人公、伊藤開司。そのカイジが多額の借金を抱えたことをきっかけにギャンブルの世界にのめり込んでいくという大人気漫画。(1頁)」です。 僕は『カイジ』の…

【書評】堀江貴文『ネットがつながらなかったので仕方なく本を1000冊読んで考えた』(角川書店、2013)

僕は獄中記が好きです。その人の本性が見られるから。また、獄中という極限状態において、人は何を思うのか?に興味があるからです。当然、堀江さんの『刑務所なう。』も読みました。 その獄中で読んだ本から「いろいろ考えたこと」を書いたのが本書です。さ…

【書評】朝日新聞経済部『電気料金はなぜ上がるのか』(岩波新書、2013)

朝日新聞経済部の『電気料金はなぜ上がるのか』を読みました。この本は連載記事の「教えて!電気料金」を再構成し、加筆したものです。 僕はハッキリ言って、この本はハズレでした。「なぜ上がるのか」を期待して読んだのに、「なぜ高いのか」しか書かれてい…