2013-10-01から1ヶ月間の記事一覧

【書評】アレックス・ラミレス『ラミ流』(中央公論新社、2009)

アレックス・ラミレスさんの『ラミ流』を読みました。「なぜ外国人である氏がこれほどまで活躍できたのか?」が知りたかったので、読んでみました。 ラミレスさんは、ベネズエラ出身のプロ野球選手です。そして日本で13年も活躍しています。これだけ長い期間…

【書評】丸谷才一『別れの挨拶』(集英社、2013)

丸谷才一さんの『別れの挨拶』を読みました。 著者の丸谷さんは、小説家・評論家・随筆家・翻訳家で、『笹まくら』『女ざかり』『後鳥羽院』『文章読本』などの代表作がある方です。歴史的仮名遣い(大和ことばの表記を本来の表記のままでおこなふこと(189頁…

【書評】塩野七生『日本人へ 危機からの脱出篇』(文春新書、2013)

塩野七生さんの『日本人へ 危機からの脱出篇』を読みました。この『日本人へ』シリーズ(リーダー篇、国家と歴史篇、危機からの脱出篇の3巻が出版されいています。)は「文藝文春」の巻頭随筆を纏めて出版したものです。「文春」を読んでいる人は、間違えて…

【書評】村上龍『村上龍の質問術』(日経文芸文庫、2013)

村上龍さんの『村上龍の質問術 』を読みました。本書は「カンブリア宮殿」という対談形式のテレビ番組が元になっています。「カンブリア宮殿」とは、イカした経営者や業界人に、村上龍さんと聞き手の小池栄子さんがインタビューをするという番組です。 この…

【書評】木原直哉『勝つための確率思考』(中経出版、2013)

木原直哉さんの『勝つための確率思考』を読みました。 木原さんは東大を卒業し、ポーカーのプロをしている方です。2012年の第42回世界ポーカー選手権大会(WSOP)において、日本人として始めて優勝した方です。 本書には木原さんの38個の思考法が紹介されてい…

【書評】千原兄弟『千原bros.』(三栄書房、2013)

千原兄弟の『千原bros.』を読みました。「テレビブロス」に掲載されたコラムを厳選したのが、本書です。 千原兄弟は、ガテン系の残念な兄と、キレ者の弟のコンビ。漫才は見たことがないのですが、ジュニアさんの「すべらない話」を聞いて、面白い人たちだと…

【書評】ハッピー『福島第一原発収束作業日記』(河出書房新社、2013)

ハッピーさんの『福島第一原発収束作業日記』を読みました。 ハッピーさんは20年近く原発作業に従事しているベテラン作業員さんです。そして福島第一原発で作業中に東日本大震災に遭い、現在まで収束作業に従事されています。その作業の中で感じたことをツイ…

【書評】吉本隆明、ハルノ宵子(追想・画)『開店休業』(プレジデント社、2013)

吉本隆明さんの『開店休業』を読みました。 僕は著者を好きになった場合、その人の思想だけではなくて、どういう趣味があったとか、何を好んだとかなど、しょうもないことも含めて知りたくなる質です。本書は吉本さんの最後の自筆連載と長女(漫画家のハルノ…

【書評】竹内正浩『地図で読み解く日本の戦争』(ちくま新書、2013)

竹内さんの『地図で読み解く日本の戦争』を読みました。 現代では地図は身近なものになっています。旅行ガイドやカーナビのマップやグーグルマップまで様々な地図があります。しかし、詳細な地図の情報というのは、誕生以来、常に国家権力に独占され、軍事や…

【書評】桑田真澄、佐山和夫『スポーツの品格』(集英社新書、2013)

桑田真澄さんと佐山和夫さんの『スポーツの品格』を読みました。 桑田さんは元巨人軍のエース投手で、佐山さんはノンフィクション作家でスポーツに詳しい方です。僕は巨人ファンで、当然桑田さんも大好きな選手のひとりだったので、その選手が書いた本はスル…

【書評】吉本隆明『フランシス子へ』(講談社、2013)

吉本隆明さんの『フランシス子』を読みました。 一時期、吉本氏の『言語にとって美とは何か』などを買って読もうとした(当然挫折した)ことありました。インテリぶってた訳です。戦後最大の思想家ですから、読んでいないのは恥ずかしいとも思っていました。…

【書評】岩瀬大輔『入社1年目の教科書』(ダイヤモンド社、2011)

岩瀬さんの『入社1年目の教科書』を読みました。 僕は来年の春から社会人になります。それに備えるべく、売れている本書を読んでみることにしました。 岩瀬さんは、ライフネット生命の副社長を務めている方です。東大時代に司法試験に受かり、ボスコンに行…

【書評】川上量生『ルールを変える思考法』(角川EPUB選書、2013)

ルールを変える思考法 (角川EPUB選書) 作者: 川上量生 出版社/メーカー: KADOKAWA 発売日: 2013/10/10 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (1件) を見る

【書評】大野更紗『さらさらさん』(2013、ポプラ社)

大野更紗さんの『さらさらさん』を読みました。大野さんは『困っているひと』を出版し、一躍有名人になった人です。 大野さんはビルマ(ミャンマー)難民支援や民主化運動に関わり、大学院に進学します。そして、自己免疫疾患の一種である難病の皮膚筋炎と筋…

【書評】石津朋之『戦争学原論』(筑摩選書、2013)

石津さんの『戦争学原論』を読みました。「戦略」に興味を持っていて、評価も高かったこと、石津さんが防衛省防衛研究所の偉いさんだったことから、読んでみることにしました。 本書は戦争を学問として捉え、戦争とは何か?、戦争の原因、平和、戦争指導、国…

【書評】國分功一郎・古市憲寿『社会の抜け道』(小学館、2013)

古市さんと國分さんの『社会の抜け道』を読みました。古市さんは85年生まれの気鋭の社会学者で、國分さんは『暇と退屈の倫理学』を書いた売れっ子の哲学者です。そんな2人の対談とあって、どんな内容になるのか知りたかったので、読んでみることにしました…

【ボツ本】書評を断念した本を紹介する part3

ボツ本が溜まってきたので紹介します。今回も3冊です。 ①樋口裕一『「教養」を最強の武器にする読書術』(大和書房、2013) この内容で1400円は高いです。bookoffで100円なら買います。ただ、教養(ノンフィクション)を12の分野に分けて、それぞれの有名な本や読む…

【書評】藤崎憲治『昆虫未来学』(新潮選書、2010)

藤崎さんの『昆虫未来学』を読みました。市の図書館で何気なく面白そうな本を探していた時に見つけました。たまには植物や昆虫から学んでみるかと思い読んでみることにしました。 知らないことだらけでした。特に驚いたことを数点紹介します。 1点目は、70…

【書評】D・L・エヴェレット『ピダハン 「言語本能」を超える文化と世界観』(みすず書房、2012)

エヴェレットさんの『ピダハン』を読みました。スポーツの世界で優秀な選手が外国に移籍しても「言語」で躓いて、活躍できず帰ってくるという話を良く聞きます。その話を聞くと、「言語」はとても大切なんだな、と言うアホみたいな感想を抱くとともに、その競技が…

【書評】梅原大吾『勝負論 ウメハラの流儀』(小学館新書、2013)

プロゲーマーの梅原さんの『勝負論』を読みました。前著の『勝ち続ける意志力』はアマゾンのレビューが150以上も書かれたりと大好評になっていました。当然、僕も読みまして、面白かったので、本書も読んでみることにしました。 著者のウメハラさんは対戦型…

【書評】竹内一郎『ツキの波』(新潮新書、2010)

竹内一郎さんの『ツキの波』を読みました。本書は「ツキ」について阿佐田哲也(色川武大)さんの思想を引用しながら考えています。 ツキについて人は次のように考えている人も多いでしょう。ツキについて人は制御できない。だから「運命は神の考えるものだ。…