2013-08-01から1ヶ月間の記事一覧

【書評】朝日新聞経済部『電気料金はなぜ上がるのか』(岩波新書、2013)

朝日新聞経済部の『電気料金はなぜ上がるのか』を読みました。この本は連載記事の「教えて!電気料金」を再構成し、加筆したものです。 僕はハッキリ言って、この本はハズレでした。「なぜ上がるのか」を期待して読んだのに、「なぜ高いのか」しか書かれてい…

【書評】家村和幸『なぜ戦争は起きるのか』(宝島新書、2013)

家村さんの『なぜ戦争は起きるのか』を読みました。家村さんは元自衛隊の戦術教官をされていた方です。本書はその家村さんが「なぜ戦争は起きるのか?」について記述した本です。 この本は、22頁の国家紛争と国家間紛争の表と27頁の武力紛争の発生状況の図が…

【書評】鈴木宣弘『食の戦争』(文春新書、2013)

鈴木宣弘さんの『食の戦争ー米国の罠に落ちる日本』という本を読みました。著者の鈴木さんは農林水産省に入省し、現在は東大大学院の教授(専門:農業経済学)をされています。 最初に、世界的には「食料は軍事・エネルギーと並ぶ国家存立の三本柱だ」(15頁)…

【書評】吉田貴文『世論調査と政治』(講談社+α新書、2008)

『世論調査と政治』という本を読みました。最近、データジャーナリズムという言葉も聞かれるようになり、アメリカの大統領選で紙媒体の選挙の当落調査より正確に予測した、ということをうっすら覚えていました。 なので、昔からある調査はどのようにやってい…

【書評】工藤公康『現役力』(PHP新書、2009)

元ダイエー、巨人の工藤さんの『現役力』を読みました。なぜ、この人は長く現役を続けられたのか?知りたく本書を手に取りました。 まず、野球ファンじゃない方は工藤さんについてあまり知らないと思いますので、ざっくりと説明しますと、40代後半まで投げた…

【書評】岩田健太郎『99.9%が誤用の抗生物質』(光文社新書、2013)

岩田健太郎さんの『99.9%は誤用の抗生物質』という本を読みました。抗生物質は「処方される時はだいたい重症だけど、それを飲めば治る。」というイメージがありました。題名からそのイメージを壊してくれそうだったので読んでみることにしました。 まず、こ…

【書評】外山滋比古『思考力』(さくら舎、2013)

外山滋比古さんの『思考力』を読んだ。以前に外山さんの『思考の整理学』を読んだことがあり、その繋がりで本書を手に取った。 エッセイ風になっていて、肩肘張らずにサクっと読める。この本が言いたいことは主に以下の3点。 ①現代は知識編重である。もっと…

【実践】『たのしい インフォグラフ入門』

先日、櫻田潤さんの『たのしい インフォグラフィック入門』を読み、自分でも作ってみようと思ったので、作ってみることにしました。 素材は政治・経済など考えたものの、センスがなかったようで、スポーツ(大相撲)にしました。テーマは朝青龍関と白鵬関の…

【書評】『たのしい インフォグラフィック入門』

櫻田潤さんの『たのしい インフォグラフィック入門』を読みました。 最近、情報を絵や図などを使って分かりやすく伝える方法に興味を持っています。TEDにある、デビッド・マキャンドレスさんの「データビュアライゼーションの美」を見たことがきっかけでした。分かりやすいし、…

【書評】生きる悪知恵

西原理恵子さんの『生きる悪知恵』を読みました。 僕が西原さんを知ったのは、たまたまニコニコ動画で堀江さん(ライブドア元社長)の満漢全席を見ていた時に、ゲストに呼ばれていて、ド下ネタを喋っている人が西原さんで、その時に知りました。 「なにか惹…

福島原発事故の問題点の整理

池内了さんの『現代科学の歩きかた』を読んで、原発事故の問題点を整理しようと思い立ち、やってみることにしました。やってみたものの、煩雑になり、本当にざっくりと整理しただけになってしまいました。問題点が漏れているように思えますが、考えれば考え…

【書評】現代科学の歩きかた

池内了さんの『現代科学の歩きかた』を読みました。以下、書評です。と言いたいところですが、本書はエッセイなので、読書メモ風にします。 池内さんは本書で、「科学の光と影に対応する二つの顔をじっくり味わってほしい」(5頁、はじめに、より引用)と語…

就職活動についての雑感

私は2014卒組として就職活動をしました。雑感として残しておきます。僕も行き詰った時に体験記を調べたりしましたから、一定の需要があると判断し、書くことにしました。 1.準備編 8月(夏休み)はゼミの活動に勤しんでいたので、皆のようにインターンは…

【書評】ナラク-ゴビンダ・マイナリ獄中日記

ゴビンダさんの獄中記を読みました。以下、書評です。 まず、この本の概略ですが、東電OL殺人事件の犯人に間違えられた、ネパール人のゴビンダさんの、誤認逮捕から逆転無罪までの15年間の日記を纏めた本になっています。 終始、淡々とした文章で書かれ…