【書評】家村和幸『なぜ戦争は起きるのか』(宝島新書、2013)

 家村さんの『なぜ戦争は起きるのか』を読みました。家村さんは元自衛隊の戦術教官をされていた方です。本書はその家村さんが「なぜ戦争は起きるのか?」について記述した本です。

 

 この本は、22頁の国家紛争と国家間紛争の表と27頁の武力紛争の発生状況の図がすばらしい。特に27頁の図から2点ことが言えます。それがこの本の言いたいことでもあります。

主張1:人口が増えると、戦争が起こること。

主張2:それ以外に戦争が増えている時は、領土の拡大が原因である。

 

 それを押さえた上で、第8章とおわりにを読んで、最も言いたいことである「戦争を起こさせない方法」を読めば、完璧です。後は資料(資料価値は高い)と思って大丈夫です。

 

 言われてみると、戦争の原因は人口増と領土なのは納得できます。しかし、本にするなら別の要素、例えば食糧不足であるとか、病気の蔓延だとか、があるとより面白く読めました。

 

 本書は軍事オタクにはもってこいです。オススメします。