【書評】日野瑛太郎『脱社畜の働き方』(技術評論社、2013)

 日野瑛一郎さんの『脱社畜の働き方』を読みました。日野さんは「脱社畜ブログ」の筆者で、良くはてなのHPのトップに掲載されていて、その存在を知りました。僕は脱社畜ブログの新参の読者なので、詳しく氏の思想を知るために、本書を読みました。

 

 書いてある内容は、同じく有名ブロガーのイケダハヤトさん(「ihayato書店」の筆者)の主張と似通っていて、「サービス残業は違法」とか「風邪をひいたのは自分が悪いのではなく、拗らせるときは拗らせる。運が悪かっただけ。」など、最近良く見る新人類たちの主張が多いです。

 ただ3章の「僕が日本の仕事観に疑問を抱くようになるまで」と4章の「プライートプロジェクトのススメ」は面白かったです。

 3章は東大に入り、働きたくないから院に行き、そこでエロサイトを作ってみたものの失敗したと、書いてあり読み物として良かったです。そこからもう一度webサービスを開発したもののまた失敗。そして就職。この間に氏の思想が読ませます。

 4章は簡単に言えば、副業をしようということです。でも、逆に言えば専門知識がなければアウトということで、これはMay Roma(谷本真由美)さんの本を読んで感じたものと同じです。つまり、専門知識を身につけて、仕事以外にも活かせるようにしましょう。本書はweb、アプリの開発が専門知識として挙げていますが、語学でもなんでも良いでしょう。

 

 この本を読んで、いたずらに社畜反対を掲げるのは、氏も本意ではありません。そこを注意して読みましょう。

 

 僕は現在大学4回生で来春に社会人になります。就職活動の時に、受ける会社の採用スタンス、教育スタンスを掲げてもらうとありがたいと思いました。例えば、「放任主義」「過保護」とか「古き良き昭和の社風」「会社で働くことは「契約」です。」などです。こうすればちょっとはミスマッチを防げるはずです。

 

 以上です。では失礼します。