【書評】フィフィ『おかしいことを「おかしい」と言えない日本という社会へ』(祥伝社、2013)

 フィフィさんの『おかしいことを「おかしい」と言えない日本という社会へ』を読みました。僕が最初にフィフィさんを見た時は、日本語の上手い外タレで毒舌家というイメージを持ちました。そして時は経ち、日本の義務教育を受け大学を出ていることを知り、すごくビックリした思い出があります。

 そんなイメージもあり、怖いモノ見たさで読んでみることにしました。

 

 メディアリテラシー・愛国心・性・セックス・生活保護問題など関心のある話題にズバズバと切り込んでいきます。言いにくいことを言ってくれているようで痛快な気分になります。そしてこれがトドメの一言。

 「実は社会に対して問題提起することすら、はばかられる社会だなんて、原論を抑えられている国よりタチが悪いじゃないですか。」(15頁)

 その通りです。姉さん。\(゜ロ\)(/ロ゜)/

 

 僕が本書を読んで納得したのは、2点あります。

 1点目は「ノーギャラでも時間を割いて発信するからこそ、「歯に衣着せぬ」発言ができるのです。(36頁)」全くです。本ブログでも、○○大学のとか、○○会社の△△のブログと銘打ったら、怖いし、迷惑をまき散らす恐れもあるので、何も書けなくなるでしょうね。

 2点目は「日本人の性は歪んでいる」という部分です。僕もちゃんとした性教育が受けたいです。お偉いさん方、ちゃんとした性教育の導入、検討お願いしますm(__)m。

 

 最後に、原子力発電の問題にもう少し切り込んでほしかった。フィフィさんは浅はかな考えで原発批判してないか?と問題提起した後、「私自身はもっと根深いところで日本の原発問題についても考えていることを、みんなに理解してほしくて、今はあえて原発問題に対して意見していないんです。(33頁)」と書いていますが、逃げているように見えました。

 次に本を書くのであれば、この話題に言及してほしいです。

 

 全体的にとても面白く読め、また考えさせられる箇所も多い本です。甘ったれた根性を叩き直したい人、早熟の中学生、高校生にオススメです。この本を読んでしっかり考えましょう。