【書評】(株)貧困大国アメリカ

 堤未果さんの『(株)貧困大国アメリカ』を読みました。以下書評です。

 

 政府が大きな影響力を与える時代から、グローバリゼーションの流れを受け、多国籍企業が幅を利かせる時代になった。彼らの政策によって、表向きは「お客様のため」のように見えるが、それは巧妙な罠で、お客様から搾取し、よりその商品を使い続けるようになる。そのため、「富める者はますます富み、貧乏者はますます貧乏になっていく」という構図が鮮明になっていく。

 

 上記が大まかな要約です。それがSNAP(アメリカで行われている低所得者や障害者などに提供される食料支援プログラム)やGM(genetically modified:遺伝子組み換え)種子などをケースとしています。

 

 僕はこのような現実を知らず、ただグローバル化に伴った良い影響だけを見ていただけでした。こういう悪意を見破ることが大切なのですが、具体的にどうするべきか?という案や議論は思いつかないです。本書のような例を覚えておくこと、広く知識武装をすることしか思いつかないが、ありきたり。

 

 本書は個々の事例が興味深く、新たなモノの見方を教えてくれます。遺伝子組み換え関連に興味を持っている人や、帝国化する企業に興味を持っている人などに特にお勧めします。

 

 では、このへんで失礼します。m(__)m